全国初の「災害緊急支援隊」創設へ 兵庫県

2010/01/20 06:30

 兵庫県は19日までに、県内で地震や水害などの大規模災害が起きた際に派遣する「ひょうご災害緊急支援隊」(仮称)を2010年度に創設する方針を固めた。被災者対応や復旧施策に経験や知識を持つ人材を、兵庫県や兵庫県内市町、NPO、業界団体などから事前に登録してもらい、有事に素早く被災地入りできるようにする。こうした組織の創設は全国で初の試み。 関連ニュース バスジャック想定し訓練、警視庁 テロ対策 遭難者捜索にドローン 養父で雪崩想定の救助訓練 警察施設で民間人初訓練 大学生が災害救助学ぶ


 緊急支援隊は、被害状況を把握したり、被災市町に初動対応を助言したりする数人の先遣隊が、発生直後に被災地入りする。その2~3日後、先遣隊が報告する被災地のニーズに合わせ、各分野の専門職員隊が派遣される。
 専門職員隊の派遣期間は1週間から1カ月。被災者救護や避難所の運営、ボランティアの受け入れ、ごみの処理、建物の被害認定などの助言、調整を担う。
 兵庫県はこれまで、災害が起こるたびに派遣する職員を選んでいたため、人選や準備に時間を要していた。県は市町や各団体に協力を求めて登録者を増やし、複数の被災地に隊を同時派遣できるようにする。
 兵庫県は夏以降の台風シーズンまでの創設を目指し、10年度当初予算案に、隊のユニホームや携行パソコンなどの備品費、訓練経費など約140万円を盛り込む。(森本尚樹)

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