災害時のペット救護で協定 兵庫県と獣医師会など

2010/02/08 15:15

震災で死んだ動物をしのび献花する参列者=7日、神戸市灘区王子町3

 阪神・淡路大震災で犠牲になった動物をしのぶ慰霊祭が7日、神戸市灘区の神戸市立王子動物園で開かれ、飼い主ら約200人が出席した。慰霊祭に先立ち、兵庫県は、兵庫県獣医師会、日本愛玩動物協会など4団体と、災害時に動物救護に取り組む協定を締結した。 関連ニュース 神戸ベイシェラトン 豪華ペットホテル秋にも館内に 日本最大級の犬専用施設公開 屋内ドッグラン完備 淡路島、捨て犬突出 猫の持ち込み率も高く


 兵庫県獣医師会、日本動物福祉協会阪神支部などでつくる実行委が主催。
 協定は、動物救護所の開設や公衆衛生での協力を盛り込んでいる。慰霊祭で井戸敏三知事は「震災で被災したのは動物も同じ。協定によって飼い主が安心できる体制をつくる」とあいさつした。
 また、飼い主代表として安原由佳さん(34)=神戸市須磨区=と山下富士子さん(57)=同市垂水区=が慰霊の言葉を述べた。安原さんは、人と犬の触れ合いを支援する「ドッグセラピスト」として活動。震災時に子犬を引き取ったことがきっかけで「子犬が心の支えとなり、家族は自然と笑顔を取り戻した」と話した。
 参列した西宮市の女性(70)は、自宅が全壊し、家族同然だった猫が死んだといい「今でも思い出すと涙が出る」と話していた。(山下智寛)

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