震災の全公文書を保存・活用へ 神戸市

2010/02/26 11:45

 神戸市は2010年度、発生から15年が過ぎた阪神・淡路大震災に関連する全資料(公文書)の保存・活用に初めて乗り出す。政策決定の会議録から物資の納品書まであり、すべてを重ねると厚さ約4・2キロメートル、神戸ポートタワー(108メートル)38本分の高さになる。市は「貴重な経験を後世に生かせるよう、必要な資料を整理したい」としている。 関連ニュース 神戸・大阪両港の節目祝う銀貨販売 造幣局 神戸ベイシェラトン 豪華ペットホテル秋にも館内に 今年の7月1日はビールの日 大手4社などが催し


 公文書は1年~永年など資料ごとに保管期間が決まっているが、市は1999年、すべての保存を各局に通知。市役所では置き場所が足りず、公園の倉庫などに分散して保管していた。
 2006年度に分量を調べたところ、本庁と区役所などを合わせ、厚さは計4158メートルに及んだ。最も多いのは生活再建本部があった保健福祉局の1800メートル。仮設住宅や復興土地区画整理事業を所管した都市計画総局も1335メートルだった。税の減免措置や住宅再建など、復興支援策をめぐる国と市の激しいやりとりを記録した会議録などもある。
 全資料を兵庫区内のビルに集め、神戸大の近現代史の専門家らの助言を受け、3年かけて目録を作成する。整理が終われば、個人情報を除外した上で公開する方針。(木村信行)

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