阪神・淡路大震災18年 ささげる祈り

2013/01/17 07:10

発生時刻に合わせ黙とうする女性=17日午前5時46分、神戸市内

 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災は17日、発生から丸18年を迎えた。約1万本の竹灯籠が「1・17」を浮かび上がらせた神戸市中央区の東遊園地には、手を合わせ、ろうそくに火をともす遺族や市民が絶えなかった。各地で追悼行事があり、被災地は未明から、静かで深い祈りに包まれた。 関連ニュース 九州豪雨 被災地支援へ準備本格化 兵庫県内 子育て世代の防災冊子作製 神戸市とP&Gが協力 9カ国の行政職員 神戸・新長田のまちづくり視察

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 阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼し、被災地に生まれた支え合いの心を継承する「阪神淡路大震災1・17のつどい」が17日早朝、神戸・三宮の東遊園地で始まった。
 冷気の中、会場には水を張った竹灯籠が並び、訪れた人が、水に浮かぶろうそくに次々と火をともす。竹灯籠が形づくる「1・17」の文字。夜明け前の空の下、温かい炎の色がゆらめいた。
 また、記帳をした遺族らが、受け取った白いキクを「慰霊と復興のモニュメント」周辺の水辺にそっとささげた。
 地震が発生した午前5時46分、全員で黙とう。人々は目を固く閉じ、鎮魂を祈った。
 式典では、遺族の女性が「忘れることも消し去ることもできません。娘が亡くなるなんて考えてもみませんでした。たった10年と11カ月の命。昨日のことのようです」と思いを語った。
 また、矢田立郎市長が「ご支援への感謝を忘れず、他の被災者支援に経験を役立てることが、震災後を生き抜いてきた者の責務」と述べた。
 つどいには東日本大震災の被災者も参加し、阪神・淡路の経験者らと心を通い合わせた。
 午後9時まで。東日本の地震が起きた時刻の同2時46分、また同5時46分にも黙とうをする。

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