被災地行政の問題点指摘 神戸で講演会

2013/01/17 22:25

 東日本大震災の被災地で、被災者を主体とした復興活動に取り組む市民団体「東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター」(仙台市)世話人の村口至さん(72)が17日、神戸市中央区の市勤労会館で講演し、阪神・淡路大震災と比較しながら、被災地行政の問題点を指摘した。 関連ニュース 首相、福島の避難解除地域視察 介護人材確保へ支援 仙台で空海と高野山の至宝展 1日から、震災復興を祈念 被災地・石巻に「元気いちば」 支援自治体コーナーも

 「阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議」が、1月17日に合わせて開催。村口さんはスライドを使いながら、東日本の被災状況を説明した。
 生活保護受給者の高い死亡率や、介護認定者が増加している現状などをデータで紹介。宮城県震災復興会議のメンバーに地元関係者が少ないなどの問題点を挙げた。
 阪神・淡路との比較では、兵庫県と宮城県の病院や保健所数を比較し、「宮城は公的設備が充実していない」と指摘。市民活動も兵庫の方が根付いているとし、阪神・淡路後に公的支援を求め盛り上がった運動を「その後の被災地援助につながった」と評価した。(小川 晶)

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