かまどになるベンチ、高校生が作製 神戸・舞子高に設置

2013/01/11 23:40

移動式のかまどベンチ。普段は木製カバーを付けてベンチに(奥)。災害時はカバーを外してかまどに=兵庫県立舞子高校

 兵庫と滋賀、岩手の高校生が、災害時に炊き出しができる移動式の「かまどベンチ」を作製し、防災を専門に学ぶ環境防災科がある兵庫県立舞子高校(神戸市垂水区)に11日、設置された。16日に同校で開かれる阪神・淡路大震災のメモリアル行事で披露される。 関連ニュース 2府1県の高校生、生け花の腕競う 神戸で近畿大会 神戸ゆかりの政財界人ら600人 東京でつどい 神戸市会政活費不正流用 竹重市議に辞職勧告へ


 かまどベンチは長さ約1・5メートル、重さ約50キロ。かまどの部分は鉄製で、鍋を置くこんろが二つあり、木などを燃やして火をおこす。普段は木製カバーをかぶせてベンチとして使う。カバーは火種に活用することができる。
 かまどベンチの「元祖」は、滋賀県立彦根工業高校(彦根市)の生徒が考案した固定式のれんが製ベンチ。これにヒントを得た舞子高の生徒が、以前から交流があった岩手県立宮古工業高校(宮古市)に移動式の作製を提案した。
 宮古工高の生徒らは、彦根工高の協力を得て移動式ベンチを設計。その設計図を基に、高い溶接技術を誇る兵庫県立姫路工業高校(姫路市)の生徒が完成させた。
 11日、姫路工高から舞子高に届いたベンチは5台。環境防災科の1年生8人が中庭に設置した。座って感触を確かめた杉岡勝磨さん(16)は「取り組みを通じて、つながりができたことがうれしい」と話した。(宮本万里子)

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