県立大に防災研究機関検討 専門家養成へ
2014/01/04 06:12
2015年の阪神・淡路大震災から20年に向け、兵庫県は、防災の専門家を養成するための教育研究機関を県立大学に設ける方向で検討に入った。同大の防災教育センターの拡充などが案として挙がっているといい、将来的には防災専門コースの創設や、研究者育成のための大学院設置も視野に防災教育の拠点づくりを目指す。
関連ニュース
丹波市、防災マップ更新 地域の危険箇所詳細に
新潟・糸魚川市で大規模火災訓練 昨年12月の大火受け
災害時アスベスト対策 25市町、防災計画定めず
阪神・淡路大震災を経験した自治体として、集めた情報や教訓を次世代に継承し、教育や文化、産業など幅広い分野で活躍できる人材を育成する狙い。
拡充が検討される防災教育センターは2011年度に「人と防災未来センター」(神戸市中央区)内に設置。現在は学部横断的に学生向けの防災教育を担い、新たに研究部門を加えることなどが議論される見通し。
研究機関の設置とともに、県は防災関連コースの新設や大学院の設置なども検討する。それに合わせ、防災情報の発信などを担う人と防災未来センターの機能を見直し、役割分担を図る方針。
県の防災教育では02年4月、防災を専門に学ぶ環境防災科を全国で初めて舞子高校に設置。その後、防災を専攻する大学生向けの学部や大学院の創設を求める声が議会を中心に寄せられていた。
13年7月の知事選では、井戸敏三知事が、防災関連の専門機関創設の検討を公約に掲げていた。(三木良太)