阪神・淡路の復興語る授業、東北に中継 関学復興研
2014/01/10 15:21
来年1月の阪神・淡路大震災20年に向け、関西学院大学災害復興制度研究所(関学復興研)は9月から、貝原俊民元兵庫県知事や黒田裕子阪神高齢者・障害者支援ネットワーク理事長ら、被災地で復興に深く関わった行政関係者や市民団体代表らによる特別企画授業を東日本大震災の被災地に同時中継する。逆境を糧に成長し、新しい災害文化を切り開いたリーダーのメッセージを、東北の若者たちに伝えたいという。(森本尚樹)
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授業は毎週金曜日に同大学で行う。中継の受講生は東北被災3県の学校や公的機関、個人を対象に募集する。中継は、パソコンやスマートフォンなどからパスワードを入力して見てもらう。
講師は13人。室崎益輝関学復興研顧問ら4人が、被災をバネに新たな災害文化を築く「震災バネ」について解説し、村井雅清被災地NGO恊働(きょうどう)センター代表、中村順子コミュニティ・サポートセンター神戸理事長、野崎隆一神戸まちづくり研究所事務局長らが「震災バネがつくった私の人生」について語る。
関学復興研は来年1月10日に学内で開く「全国被災地交流集会・円卓会議」に中継受講者の一部を招き、授業の講師に加え、中越地震や三宅島噴火といった災害の復興リーダーと交流してもらう。
関学復興研の山中茂樹教授は「東日本大震災から3年近くになり、被災地の人々の間に『前向きに生きよう』という芽が出始めている。阪神・淡路の被災地から、自分の内の『何くそ』というバネを働かせるためのヒントを発信したい」と話している。