忘れ去られるとき、本当の死が 神戸大で追悼式典
2015/01/17 06:53
神戸大で行われた追悼式典
神戸大学の六甲台キャンパス(神戸市灘区)と深江キャンパス(同市東灘区)で16日、阪神・淡路大震災で亡くなった学生らの追悼式典が行われた。
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神戸大では学生39人と職員2人、神戸商船大(現神戸大海事科学部)では学生5人と研究員1人が犠牲になった。
六甲台キャンパスでは遺族や大学関係者ら約200人が参列。福田秀樹学長が「空襲にあったような神戸の惨状は一生忘れない。神戸大として減災の技術開発などの分野で貢献していきたい」と追悼の言葉を述べた。
同大の混声合唱団「アポロン」が鎮魂の歌声を響かせると、目頭を押さえる遺族も。
「40歳になった息子ともう一度話がしたい」「忘れ去られるとき、本当の死が訪れる。だから忘れてほしくない」「志乃。あの日から20年。とうてい忘れられない」など、遺族が寄せた言葉が紹介された。
その後、参列者が慰霊碑に白菊を手向けた。(木村信行)