疎開と震災 学び合う 鳥取と長田の児童が交流
2015/06/24 15:15
語り部の話に聞き入る児童ら=駒ケ林小
太平洋戦争中の集団疎開が縁で交流を続けている神戸市長田区の駒ケ林小学校と鳥取県八頭(やず)町(旧船岡町)の3小学校の交流会が23日、駒ケ林小で開かれた。
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駒ケ林小の前身の一つである二葉小(2006年閉校)では戦時中、児童が船岡町に集団疎開した。戦後も親交は続き、阪神・淡路大震災の発生時には、同町から食料品や救援物資が届いた。
1997年からは二葉小と船岡町の小学校との間で、行き来しながら震災や集団疎開を学ぶ行事が始まり、駒ケ林小になっても受け継がれた。
この日は八頭町から船岡小▽隼(はやぶさ)小▽大江小の児童と教員計33人が訪れ、人と防災未来センター(中央区)を駒ケ林小5年生約50人と見学した。
交流会では、地域住民らが震災時の体験を披露。「災害が起きたときは絶対親のそばを離れたらあかん」と児童に呼びかけた。
「避難所の生活の大変さがよく分かった」と船岡小5年の岸本晴輝君(10)。駒ケ林小5年の宮地楓さん(10)は「商店街が火事にあっても、数日後に焼け跡にお店を出したという話には驚いた。想像もつかない」と話していた。(小尾絵生)