復興過程の教訓伝えることが大切 元記者が講演
2016/01/18 12:00
新聞記者の経験を基に講演する磯辺康子さん=神戸市長田区御蔵通5
元神戸新聞記者でフリーライターの磯辺康子さん(50)=神戸市東灘区=が17日、神戸市長田区で「新聞記者として震災と向き合って」と題して講演した。研究者や自治体職員ら約60人を前に、復興過程で浮かんだ教訓を伝える大切さを訴えた。
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阪神・淡路大震災の復興の歩みを振り返る講座「御蔵学校」の一環。認定NPO法人「まち・コミュニケーション」が主催した。
磯辺さんは記者6年目で震災を経験し、昨年11月に退社するまで復興の課題を追い続けた。講演では、孤独死や借り上げ復興住宅の退去問題などに触れ「直後よりも時間がたってからの方が格差や意識の差が広がって被災者はしんどい」と指摘した。
今後、震災の記憶をどう継承するかについては「1月17日は大事な日だ、と子どもも感じる今の空気を途切れさせないことが大切だ」と強調した。
震災当時に日本銀行神戸支店長だった遠藤勝裕・日本学生支援機構理事長の講演もあった。(森 信弘)