追悼と復興の思い歌に託す 神戸・灘でコンサート

2016/01/18 12:00

犠牲者の鎮魂を願い、歌を披露する合唱団員ら=神戸市、灘区民ホール

 阪神・淡路大震災や東日本大震災をはじめとする自然災害や戦争で被害を受けた地域で活動する合唱団によるコンサート「レクイエム・プロジェクト神戸2016」が17日、神戸市灘区の灘区民ホールであった。オーケストラに合わせ、全国の7団体約120人が追悼と復興への思いを歌に託した。 関連ニュース 兵庫経済の潜在力高い 日銀神戸新支店長が会見  神戸ルミナリエ変わる意識 震災の記憶継承6割切る 神戸ルミナリエ募金贈呈式 継続願う152万円

 2005年から始まり、12回目。神戸ルミナリエの会場音楽を手掛ける東京都の作曲家上田益(すすむ)さん(59)が呼び掛け、神戸や兵庫県佐用町のほか、宮城、広島などで活動する6団体と、宝塚少年少女合唱団が参加。約470人が耳を傾けた。
 上田さんが作詞・作曲し、神戸初演の鎮魂歌「スターバト・マーテル~悲しみの聖母~」などを披露。東日本大震災の被災地で活動する団員のメッセージも朗読された。阪神・淡路大震災で、経営する塾の教え子を亡くした西宮市の男性(67)は「歌い手が、それぞれに追悼の思いを込めて歌う姿に心を打たれた」と涙をぬぐった。(竹本拓也)

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