被災者へ祈りの音色 西宮でパイプオルガン演奏会
2017/01/07 22:19
阪神・淡路大震災時の映像が映し出されたニューイヤーコンサート=西宮市甲東園2
パイプオルガンの魅力を伝える「ニューイヤーコンサート」が7日、兵庫県西宮市甲東園2の仁川学院であった。1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた同校の写真をスクリーンに投影。被災者に思いをはせた曲も披露した。(山脇未菜美)
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2007年から始め、11回目。オルガニストの堀江光一さんが演奏。同校出身でオルガン職人の大久保壮介さんが、パイプオルガンの歴史や構造を説明した。
震災で小中高校の校舎が損壊、特に高校と体育館の被害が大きかった。また、当時同校小学2年だった女児が亡くなった。
当時の状況について授業で伝えてきたが、震災を具体的にイメージできない子どもが多く、コンサートで震災当時の写真を公開することにした。
「後遺症に悩まされている人や、今も心傷付いている人がたくさんいる」と田端孝之学院長(55)。大型スクリーンに、棚が散乱する教室や図書館、倒壊したマリア像などの写真が映し出され、パイプオルガンでバッハの「アリオーソ」を奏でて被災者に祈りをささげた。