震災からの再生願い「生」点灯 宝塚・武庫川

2017/01/17 06:36

ライトアップで浮かび上がった石積みの「生」の字=16日夕、宝塚市の武庫川中州(撮影・三津山朋彦)

 阪神・淡路大震災からの再生を願い、石積みで「生(せい)」の文字をかたどったオブジェのライトアップが16日夕、兵庫県宝塚市の武庫川中州であり、市民らが祈りをささげた。 関連ニュース 震災時に市民救った「白い巨人」 神戸 北川景子さん香川真司さんらの言葉 神戸市の震災20年教材 阪神・淡路大震災復興基金 2017年度に枯渇

 2005年、同市在住の現代美術家大野良平さん(57)が制作した。大きさは縦20メートル、横10メートル。川の増水で流される度に積み直しており、大野さんは「生きるという思いがあれば人も心も再生できる」と願いを込める。
 午後5時ごろ、約160本の懐中電灯で石積みを照らし、同時46分、追悼のハンドベルが鳴り響いた。大野さんらはそっと手を合わせ、「われわれは犠牲になった方々の上に生かされている。命と向き合って考えるきっかけにしたい」と話した。
 また、近くの宝塚大橋南詰めに金属製のモニュメント「生」があり、市内の犠牲者数と同じ118本のろうそくをともした。(篠原拓真)

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