震災被害者の思いを歌に 神戸の歌手がコンサート

2017/01/21 23:56

被災経験者の思いがこもった歌を熱唱するシンガーソングライターの石田裕之さん=神戸市北区藤原台中町1、北神区民センター

 歌を通して阪神・淡路大震災の被災経験を継承する「被災の語り歌」のコンサートが21日、神戸市北区藤原台中町1の北神区民センターで始まった。被災者の当時の感情や今の思いを、神戸出身・在住のシンガーソングライターの石田裕之さん(36)がメロディーに載せ、歌いあげた。2、3月にも行われる。 関連ニュース 追悼行事「1・17のつどい」 東遊園地再整備で規模縮小へ 神戸で新たに1人感染 15日連続で1桁維持 全国で広がる「ご当地インク」 先駆けは神戸、100色超え

 長田区のコミュニティー施設「ふたば学舎」で続く震災体験学習事業の一環。募集した歌詞や曲、朗読を含む7曲を収録したCDを15年に発売した後、「より多くの人に届けよう」と16年秋から市内でコンサートを開いている。
 「一瞬の地震があなたを連れ去ったけど」「目をとじればそこにいるよ」の歌詞が入った「日々薬(ひにちぐすり)」などが、石田さんの優しく力強い歌声で披露された。被災経験を語る人たちの映像も流された。
 車いすで聴きに訪れた男性(21)=北区=は、母(48)が宝塚市内で被災したといい、「石田さんの力強い歌声に励まされる」と話した。
 2月25日=中央区のこうべまちづくり会館(元町通4)、3月25日=東灘区民センター(住吉東町5)。ふたば学舎TEL078・646・8128
(石川 翠)

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