(5)行き交う船導いた信号

2017/01/14 13:30

震災の揺れにも負けなかった信号所のサイン。大型船が出航するOUTの「O」を示す=神戸市中央区港島8

 静けさと暗闇に包まれた神戸・ポートアイランド。神戸港の航路を管理する神戸信号所で単身、宿直業務に当たっていた海上保安官の西脇盛久さん(64)は激しい揺れで、ソファから跳び起きた。 関連ニュース 追憶のミナト 行き交う船導いた信号

 空港の管制と同様の機能を持ち、船の出入りには欠かせない信号所。3階建ての建物とその上に立つ鉄塔は揺れで北東に傾き、周囲の路面も1メートルほど陥没した。神戸の市街地とポートアイランドを結ぶ神戸大橋が不通となった。対岸には幾筋もの黒煙。孤立無援に陥った。
 西脇さんは、時には自家用車で寝泊まりし、1人で船にサインを送り続けた。「港の安全を守ろうと、とにかく必死だった」と振り返る。
 信号は、一日も途切れなかった。鉄塔上の光はきょうも、行き交う船を確実に導いている。(笠原次郎)
=おわり=

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