阪急電車内、算数問題の広告で防災啓発やメッセージ
2018/01/11 19:11
防災啓発メッセージが入ったポスターを広げる高岡消防司令補=神戸市消防局
阪神・淡路大震災から23年となるのを前に、神戸市消防局は、大手学習塾「日能研関西本部」(神戸市中央区)が制作する算数問題の広告ポスターに防災啓発のメッセージを載せる。震災後に生まれた子どもたちに防災や震災について考えてもらおうと企画した。16日から1週間、阪急電車全線の車内に掲示される。
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日能研関西本部は、国語、算数、理科、社会の4教科から毎月下旬の1週間、中学受験用の問題を1問ずつ載せた広告を阪急電車に掲示している。同塾に通っていた消防局総務課の高岡武志消防司令補(35)が企画、塾の担当者にも依頼し、実現した。
共同制作した広告には、正方形状の道路から消防車が放水できる範囲の面積を求める問題が掲載されている。2010年度の灘中入試の算数問題を消防にちなんで一部改題した。上部と下部のスペースに1月で震災から23年になることや、非常持ち出し袋の点検、避難場所の確認などを呼び掛けている。
広告は阪急電車の乗降ドア横のほか、市消防局の消防署、出張所の掲示板、県内外の同塾27校の校舎内にも順次張り出される。高岡消防司令補は「子どものころから防災について考えておけば、大人になっても意識に残る。興味を持つ入り口になってほしい」と話す。(若林幹夫)