「防災学んで」震災教訓伝える講演 相生・双葉中

2018/01/16 21:45

被災地での中高生のボランティア活動を紹介する諏訪清二さん=相生市双葉1

 阪神・淡路大震災から23年となるのを前に、教訓を中学生に伝える講演会が16日、兵庫県相生市双葉1の双葉中学校であった。県立舞子高校環境防災科の初代科長だった諏訪清二さん(57)=神戸市西区=が、被災地での中高生のボランティア活動を紹介した。 関連ニュース 自治会が自腹で全世帯に一律10万円交付「大切な財産を住民のために」 透析患者の死亡率高く8・6% 欠かせぬ通院で感染リスク 新型コロナ 神戸・中央市民病院の外来患者、3%に新型コロナの抗体 市内4万人感染の試算

 諏訪さんは、県西・北部豪雨や東日本大震災などの被災地で生徒らとボランティア活動を続けた。約1年前に退職し、全国で防災教育の普及を進める講演をしている。
 ボランティアについて「阪神・淡路では、避難所で黙って壁を見つめていたお年寄りに高校生が話し掛けて元気付けた。東日本では、子どもたちと一緒に遊んで笑顔を取り戻した」と実例を紹介。「必要なのは力仕事だけじゃない。自分ができることをすればいい」と訴えた。
 最後に「人の役に立つには自分が被災者になってはいけない。防災を学んでほしい」と力を込めた。
 同校2年の生徒(14)は「人と会話することが好きなので、もし被災地に行ったら、悲しい気持ちが和むように優しく話し掛けたい」と感想を語った。(敏蔭潤子)

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