「1人で避難、焼け跡には弟2人の遺骨」大震災当時小1の柴田さん語る
2018/01/17 17:58
阪神・淡路大震災で幼い弟2人を亡くした柴田大輔さん(30)=神戸市長田区海運町8=は17日、同市立宮川小学校(神戸市長田区)で、全校児童約270人を前に当時の体験を語った。たった1人で避難し、何も食べられず、焼け跡では弟の遺骨を目にした。そして「いろんな人に助けてもらってここまで来た。みんなも人と人とのつながりを大事にしてほしい」と訴えた。
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柴田さんは震災で同区にあった自宅が倒壊。小学1年生だった自身と両親は救出されたが、弟の宏亮ちゃん=当時(3)、知幸ちゃん=同(1)=は火災の犠牲になった。2016年に震災の経験を伝えるグループ「語り部KOBE1995」の一員となり、各地で活動を重ねてきた。
同校は震災で校舎の一部が崩れるなど被害が大きかったこともあり、田渕誠校長は防災教育を重視。この日は、地震発生時に身を守る行動を取るシェイクアウト訓練に続き「祈念集会」が開かれた。
柴田さんは、当時の街の様子を伝える写真を見せながら、23年前の出来事を分かりやすく説明。今後の災害に備え、「避難場所や懐中電灯の用意など、家族で話し合って」と呼び掛けた。(新開真理)