慰霊と復興のモニュメント 銘板に7人の名前追加

2018/12/15 21:08

母親の銘板を取り付け、長女麦さんに「おばあちゃんやで」と語り掛ける藤原雄大さん=15日午後、神戸市中央区加納町6(撮影・斎藤雅志)

 阪神・淡路大震災から24年になるのを前に、震災犠牲者らの名前を掲げる「慰霊と復興のモニュメント」(神戸市中央区)に15日、7人の名前を記した銘板が新たに加えられた。式典には5遺族計14人が出席し、肉親の在りし日をしのびながら手を合わせた。銘板に記された名前は計5012人となった。 関連ニュース 三田市長の問責決議案、市議会が可決 市民病院の再編巡って公約撤回を問題視 平和の祈り込め新曲披露 和太鼓松村組 来月2日、神戸で定期演奏会 医師不足や老朽化…三田市民病院の厳しい現状、フォーラムで指摘相次ぐ 再編統合「白紙」の行方は

 兵庫県尼崎市の会社員藤原雄大さん(49)は芦屋市の文化住宅が全壊し、同居していた母の岡西ヨリ子さん=当時(56)=を亡くした。両親が新聞販売店を切り盛りした神戸の地に「母が生きた証しを残したい」と、銘板追加を運営委員会に申し入れた。
 この日は銘板を取り付ける際、長女麦さん(8)が手を添えた。「今はまだ分からなくても、いつかこの意味が分かるはず」と藤原さん。家族全員で黙とうをささげ、「少しは親孝行できたかな」と穏やかな笑みを浮かべた。
 モニュメントは2000年1月に完成。現在は神戸市外の犠牲者や震災が遠因で亡くなった人、復興や追悼行事に貢献した人も対象としている。今回追加された7人は、自宅の倒壊で亡くなった芦屋、西宮市の3人と遠因死の4人。(金 旻革、竹本拓也)

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