不足する竹灯籠 「1・17のつどい」ペットボトルで対応
2019/01/16 19:00
1・17のつどい会場に並べられたペットボトル灯籠=16日午後、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・斎藤雅志)
阪神・淡路大震災が発生した毎年1月17日に神戸市中央区の東遊園地で開かれる追悼行事「1・17のつどい」で、鎮魂の象徴として並べられる竹灯籠が不足している。竹を切り出し灯籠を提供してきたボランティアの高齢化が背景にあり、今年はペットボトル灯籠を大幅に増やして対応する。
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つどいでは竹灯籠で「1995 1・17」や文字をかたどってきた。多い年で1万本以上を並べ、遺族や被災者らが犠牲者を悼む場になっている。
NPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り」代表理事を務める藤本真一・つどい実行委員長(34)によると、竹灯籠は関西圏の市民団体などがボランティアで提供してきたが、高齢化などを理由に協力団体が減少。竹灯籠の数も近年は毎年500本程度ずつ減り、今回用意できた竹灯籠は約5千本にとどまったという。
実行委は4年前からペットボトルで作った灯籠の活用を開始。年1千本程度だったが、窮状を知った生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)が協力し、今年は約3千本を準備できた。公募した文字「つなぐ」などに活用する。竹灯籠はつどい終了後に燃料チップなどにしていたが、今回は半分ほど保管し、来年に再利用する予定。
藤本委員長は「震災の記憶をつなぎ、風化させないためにも追悼の場を絶やさないことが大切だ」と話した。(金 旻革)