東京で初の「1・17のつどい」午後5時46分に黙とう
2019/01/18 01:06
午後5時46分に黙とうをささげる参加者ら=東京都千代田区、日比谷公園
阪神・淡路大震災への思いを被災地から離れた東京でも共有しようと17日、東京都千代田区の日比谷公園で追悼行事「1・17のつどい」が開かれた。震災で父親を亡くした小島汀さん(27)=兵庫県芦屋市=らが、早朝の神戸でつどいに出席した後に駆け付け、午後5時46分に約300人が黙とうをささげた。
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神戸市中央区の東遊園地で毎年つどいを開いている実行委員会が初めて企画。全国各地で発生した災害に思いをはせ、被災地同士がつながるきっかけにしよう-との願いも込めた。
会場では、参加者が約100本のろうそくを「1・17」の形に並べ、東遊園地の「1・17希望の灯り」と岩手県陸前高田市の「3・11希望の灯り」から分灯された火をともした。
インターネット中継で神戸の会場とつなぎ、震災に関する写真や動画の保存活動に携わる大学生らを紹介。参加者が自身の被災体験を語り合う場面もあった。
小島さんは、実行委の藤本真一委員長(34)らと共に東京へ。「震災は過去の出来事ではない。忘れてほしくない」と会場に集まった参加者と交流を深めた。3歳で被災し、父を亡くした経験をあらゆる場所で語ってきた。「自分が語り続けることで、阪神・淡路以外の被災地の方にも希望を届けられればいい」と力を込めた。
藤本委員長は「被災した経験を生きる知恵に変えるため、東京が新しい発信の場所となれば。来年も開催したい」と話していた。(今福寛子)