震災風化させない 「1・17希望の灯り」を分灯 神戸

2020/01/13 19:50

「1・17希望の灯り」をろうそくにともす参加者ら=神戸市中央区加納町6

 阪神・淡路大震災の発生から25年を前に、神戸・三宮の東遊園地(神戸市中央区加納町6)で13日、ガス灯「1・17希望の灯り」の分灯が行われた。中学生らがランタンに火を移し、「震災を風化させない」と継承への決意を新たにした。持ち帰った火は、各地の追悼行事でともされる。 関連ニュース 「放っといてよ」が最後の会話 伝えられなかった母への感謝、1・17に毎年FB更新 相武紗季さん「母愛用のカップ」が大震災への思い詰まった品に 変わり果てた妹家族と対面 メモに「この3体は一緒でした」

 希望の灯りは震災から5年後の2000年、兵庫県内の被災10市10町と全国から運ばれた火を合わせて設置された。火は、東日本大震災や西日本豪雨の被災地などにも届けられている。
 灯りを管理するNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り」によると、今年の分灯には約60団体から申し込みがあり、11日~17日に計5回行われるという。この日は10団体が訪れ、参加者は次々にろうそくでランタンに火を移した。
 同NPO法人の藤本真一理事長(35)は、「震災のことや、今日感じたことを周囲にどんどん伝えてほしい」と呼び掛けた。
 16日に学校で追悼行事を開く神戸市立向洋中学校は、生徒会メンバー9人で参加。2年の男子生徒(14)は「改めて震災の怖さを知り、学んだことを多くの人に広めたいと思った」と語った。(末永陽子)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ