阪神・淡路大震災、震災死者6435人に修正か 宝塚市で1人追加

2021/01/08 07:00

宝塚市役所=宝塚市東洋町

 兵庫県宝塚市が阪神・淡路大震災の関連死を新たに1人追加し、市の震災死者を119人としたことが分かった。性別、年齢や亡くなった経緯は遺族の意向で非公表としているが、兵庫県も大阪、京都府を含めた震災死者を6435人に見直す可能性があるとして調べる。修正すれば、再調査で二重計上などが判明した2005年以来となる。 関連ニュース ヴィッセル神戸、栄光への航跡 「1.17」混乱の船出、低迷続き営業譲渡、2度の降格、イニエスタ加入 ヴィッセル神戸、初優勝 発足29年目、始動日に阪神・淡路大震災 言葉の壁越え誰もが住みやすい社会に 翻訳NPOファシル、震災29年を前に踏み出す一歩 神戸・長田

 市によると、20年6月に遺族から災害弔慰金の支給申請があり、医師らでつくる「宝塚市災害弔慰金等支給審査委員会」の答申を受け、同10月に市が関連死と認定した。市は支給を認めて現在、県が交付決定の手続きをしている。県によると決定すれば02年度以来。
 市は、118人としていた市の震災死者を119人に修正した。一方、県は、現状の6434人には一部市町が計上する自殺や、震災と関係が薄い関連死を含んでおらず、震災死として計上するかどうかを見極めるために死亡の経緯を精査する。修正すれば、総務省消防庁が正式に発表する。
 県は05年の再調査まで震災死者を6433人としていたが、2人の二重計上と3人の計上漏れが判明して6434人に修正した。県の計上する市町別の死者は、各市町の公表している死者数とは必ずしも一致しない。県は宝塚市の死者数を117人と発表している。(大盛周平、竹本拓也)

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