放送各局が震災特別番組 コロナ禍の巨大地震想定など

2021/01/12 11:38

NHKスペシャル「巨大地震と『未治療死』(仮)」より(NHK提供)

 阪神・淡路大震災から26年となる17日前後、放送各局は特別番組を組む。NHKや関西民放局の主な内容を紹介する。(金井恒幸) 関連ニュース 感染症対策の拠点施設、知事が視察 コロナ禍の課題踏まえ設置、危機管理を強化 加古川 GWの入場者数は15万4千人前年比3.1%減 姫路市内の19施設 依然コロナ禍前まで回復せず コロナ禍からの復興象徴の仏像 東二見・観音寺で開眼法要 豊漁願い台座にタコとタイ

 NHK総合は17日午後9時からNHKスペシャル「巨大地震と『未治療死』(仮)」を放送する。
 新型コロナ禍で身近に迫る医療崩壊。阪神・淡路大震災では現実に起きた。医療機関の能力を上回る負傷者が押し寄せ、適切な治療ができない機能不全に。「未治療死」が続出した。
 それから四半世紀余り。専門家のシミュレーションでは、新型コロナ禍で医療が逼迫(ひっぱく)した状況で巨大地震が起きると未治療死が激増。国の想定をはるかに上回る死者が出る恐れもあるという。阪神・淡路を教訓に、新型コロナと格闘しながら巨大地震に備える医療現場を追う。
■復興願う合唱曲
 MBSは「阪神淡路大震災1・17特番(仮)」を同日午前5時40分から予定。追悼行事の様子を神戸・東遊園地などからリレー中継する。震災復興を願う合唱曲「しあわせ運べるように」を取り上げ、小学生時代に歌い、今は小学校教諭になった男性の思いなどを紹介する。
 ABCは同日午前4時55分から、ドキュメント番組「テレメンタリー2021 記憶のバトン」を放送する。神戸で絵画教室を開く画家の中嶋洋子さんの取り組みを取材。震災後、笑顔を失った子どもたちに絵を描いてもらい元気を取り戻した経験を生かし、東日本大震災でも被災地を訪ねグラウンドで青空絵画教室を開いた。その後も交流を続ける東北の子どもらの復興への願いを交えて伝える。
 関西テレビは同日午前5時半から追悼行事の中継を軸にした「この瞬間(とき)に祈る」を放送する。また夕方の「報道ランナー」でも同日前後に特集を組む。
 読売テレビは18日午前0時55分からNNNドキュメント「死ぬまで生きてやろうじゃないか」で、神戸のライブハウスを経営していた松原裕さんに着眼する。記憶の継承と他の被災地への恩返しを胸に、2005年からチャリティー・コンサートを開催。全国の被災地への義援金を募ってきたが、19年に病死。長男が遺志を継ぎ、今年の開催を目指す姿に密着した。
■消防職員が語る
 サンテレビは追悼の集いを17日午前5時半から中継する他、午後5時からは特番「バトン1・17」を放送する。ラジオ関西は同日午前5時半から「震災26年 神戸から」で市内の様子を中継。同9時からは「サンデー神戸1・17生放送」で当時を知る消防職員らの話を届ける。

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