ドローンで見る<ソラノメ>(11)回転展望台
2018/03/10 14:10
手柄山を含めた地上からの高さは約63メートル。隣接する「手柄山遊園」と合わせ、レトロな雰囲気が漂う=姫路市西延末
昭和の高度成長期を凍結保存したような光景。レトロな雰囲気の主役は、近未来を思わせる“空飛ぶ円盤”だ。
回転展望台。姫路市中心部の手柄山中央公園にそびえる。最上層、円盤部分は床が周回する喫茶店になっている。1周14分の空中散歩。眼前に広がる城下町に、世界遺産・国宝姫路城や書写山が次々と登場する。
1966年に開催された「姫路大博覧会」のテーマ塔として建てられた。デザインは米ロサンゼルス国際空港内の建物を模したとされる。老朽化で一度は解体方針が示された。しかし、存続を望む市民の声を受け、モニュメントとして残すことに。往時の活気を伝える「レガシー(遺産)」だ。
喫茶店は25日に閉店する。見納めのため、人が連日詰め掛ける。惜別への時を刻むように展望台は回る。(大森 武、藤家 武)