法話の技競う 丹波篠山・長楽寺住職がグランプリ 神戸・須磨寺

2019/06/03 05:30

落語の技法を組み合わせた法話で優勝した安達瑞樹さん=須磨寺

 若手僧侶の法話を通して「また会いたいお坊さん」を選ぶイベント「H1法話グランプリ~エピソード・ZERO~」(神戸新聞社など後援)が2日、神戸市須磨区須磨寺町4の須磨寺であった。約400人の聴衆を前に、7組8人が法話を披露。兵庫県丹波篠山市の長楽寺住職、安達瑞樹さん(44)がグランプリに輝いた。 関連ニュース 「また会いたくなる副住職」 半年で26回の法話リクエスト 1週間ほぼ寝ず水と塩だけ 円教寺で住職が荒行達成 住職が妻を殴り首絞めて殺害 懲役15年判決、裁判長「不倫相手と関係続け身勝手」

 同イベントはもともと栃木県の真言宗僧侶が発案し、同県内で開かれていたが、昨年11月には神戸市内で初開催。今回は宗派の枠を超えて僧侶が参加することになり、話題を呼んで約400席が2日で完売した。
 8人は制限時間10分の中で音楽や紙芝居の手法、無言の時間をつくるなど工夫を凝らして語った。安達さんは、落語の技法を組み合わせて披露。スズムシの産卵の時に雌が雄を食べることなどを紹介し「どこの世界も女性が強い」と会場を笑いに包みつつ、「大切な人を亡くした時に私たちは命のはかなさを感じるが、普段の何げない生活から命を見詰めていくことが大事」とまとめた。
 来場した同市長田区の会社員(26)は「座禅会に行ったこともあるが、その時と違うお坊さんの姿に親近感が湧いた」と話した。(長沢伸一)

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