地中海の海底から発見?紀元前5世紀作? 謎多い森の中のポセイドン像

2019/06/06 05:30

山の中にたたずむポセイドン像=神戸市磨区東須磨1、須磨離宮公園

 須磨離宮公園(神戸市須磨区)に立つ1体の像が気になった。ギリシャ神話に登場する海の神・ポセイドンの像だ。海辺ではなく、なぜ丘陵地の森の中に? 高田浩二副園長(63)に尋ねてみた。 関連ニュース なぜ峠道に“世界一のタヌキ”? その背景には… 消えた?名物スヌーピー像どこに… SNSでも捜索相次ぐ 神社で幸運の「白ヘビ」発見! でも実は…

 「なぜと言われましても…」。ただ、資料によると、1926年と28年に地中海の海底から2体のポセイドン像が見つかり、その1体との説が有力だ。紀元前5世紀中ごろに作られたギリシャ彫刻の可能性もあり、70年の大阪万博の際、ギリシャから日本に寄贈され、その後、この公園にやってきたという。
 高田副園長は「当時を知る人はぜひ教えて」と呼び掛ける。公園にたたずむ海の神。その視線の先に大海原はない。季節は夏へ。ポセイドンも、きっと海が恋しいのでは。(千葉翔大)

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