手話や体で音楽表現 神戸聴覚特別支援学校でコンサート

2018/09/16 16:32

掛け声に合わせ、出演者と腕を高く突き上げる子どもら=県立神戸聴覚特別支援学校

 健聴者もろうあ者も一緒に音楽を楽しむ「歌のバリアフリーコンサート」が13日、兵庫県立神戸聴覚特別支援学校(神戸市垂水区福田1)であった。手話や体の動きで、歌を目に見える形で表現するNPO法人「ハッピーブリンデン」(鹿児島県)が来演。同校の小学部や高等部の生徒、保護者など約120人が楽しんだ。 関連ニュース 丹波国際映画祭 グランプリに、手話を守る闘い描いた「ヒゲの校長」 谷監督、当事者起用し表現追求 全身で、伝えたい思い表現 福崎「手話ダンス甲子園」に23組 姫路のチーム優勝 手話言語条例制定へ動く高校生 学びを基に改善策盛り込み意見書 福崎町長もうなる視点

 同法人は2003年にコンサートを始め、これまでに九州地方を中心に小学校や保育園など約100カ所を訪れた。同区で障害者施設を運営する「美・COSMOS」の中塚茂之会長(64)が、ろうあ者でも体を揺らしながら楽しむ姿に感動し、公演を依頼した。
 魔法使いの「マダムツボム」やチャプリンにあこがれる女の子「ヤップリン」など5人の出演者が、6人目の仲間である会場の子どもたちと一緒に作り上げるコンサート。歌の三要素(歌の気持ち、歌詞、テンポ)を出演者がダンスや手話などで表現する。
 披露する歌は全てオリジナル曲で、鹿児島弁の歌詞もある。誕生を祝う歌「きみの誕生日」や、気持ちを鼓舞する「エイエイオーの歌」では、簡単な手話や腕を突き上げる振りを会場全体で行った。アンコールでは生徒らもステージに上がり、大いに盛り上がった。
 小学部6年の男児(12)=同区=は「鹿児島の言葉も新鮮だったし、歌声もきれいでダンスも面白かった。歌に合わせて腕を上げるのも楽しかった」と笑顔を見せた。(吉田みなみ)

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