新春の伝統行事「とんど」が16日、垂水区舞多聞西5にある学園南公園で開催された。
舞多聞ふれまち協議会の主催。新興住宅地でありながら、地域住民が伝統行事としてつないでいこうとしており、これまで10回以上、規模や形を変えながら行われている。今回は過去最高となる14メートルのやぐらが組まれた。
使われた竹は、舞多聞地域で切り出したもの。地域の子どもたちをはじめ500人ほどの来場者が見守る中、正午に火入れが行われ、アマビエが描かれた書き初めやしめ縄飾りが燃え、灰が天高く舞い上がった。時折響く「バーン」という竹のはぜた音に、驚きの声や歓声も上がった。
火入れには、中央区の東遊園地にある「1・17希望の灯り」の分灯が使われた。同協議会の長内建佑委員長が持ち帰ったものだ。
とんど終了後には、中止となった総合防災訓練で予定していた非常食配布もあった。同協議会で行事に数年携わっている鷹野充さんは「今年もやはり、コロナ退散への願いが強い。昨年から感染症対策により行事自体は縮小しているが、新しい地域だからこそ若手が頑張り、伝統として残していきたい」と話した。
(わが町リポーター 小川和琴)
