自民党の山田賢司外務副大臣（衆院兵庫７区）は２８日、世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の関連団体「世界平和連合」から昨年９月に「推薦確認書」を提示され、署名していたと書面で発表した。政治活動への影響は否定した。

　発表などによると、衆院選を前にした昨年９月、「人を集めるので国政報告をしてほしい」と言われ、活動報告後、「推薦するので」と署名を求められたという。山田氏自身がサインしたとしている。

　山田氏は書面で「内容をよく確認せず署名し軽率だった」と説明。旧統一教会に関しては「かつて霊感商法が問題になったことは承知していたが、問題が継続しているとは承知していなかった。問題意識が低かった」と釈明した。２７日に海外出張から帰国した後、内部調査で確認したという。

　山田氏はこれまで神戸新聞の取材に対し、２０１６年に関連団体の集会に出席し、１８年にパーティー券４万円分を購入してもらったことを認めたが、他に接点はないとしていた。新たに判明した経緯を確認しようとしたが、この日は取材に応じなかった。山田氏は当選４回の５６歳。

　兵庫関係の政務三役で推薦確認書への署名が明らかになったのは、消費者担当副大臣を兼務する大串正樹デジタル副大臣（自民、衆院比例近畿）に続いて２人目。大串氏は、教団を巡る被害者救済法整備に向け、準備を進める消費者庁の担当だが、昨年の衆院解散前に推薦確認書に署名したことが発覚し、「被害者救済に取り組む」と陳謝した。（永見将人）