ご当地アイドル「イエナ」率いて2年半 満天の笑みで最後の舞台へ リーダーのマリンさん 明石
2022/02/13 05:30
「YENA☆」のリーダー・マリンさん
満天の星から、市立天文科学館のプラネタリウムに舞い降りたご当地アイドル。2013年に兵庫・明石に誕生した「YENA☆(イエナ)」だ。キラリと輝く笑みを絶やさず2年半、リーダーとして8人のメンバーを率いてきた。
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17年の七夕にデビュー。同期3人を含む5人で活動がスタートした。19年に4人が卒業し、新たに8人が加わった。「甘えられるお姉ちゃんがいなくなった」。不安だらけの中、唯一残ったメンバーとしてリーダーになった。
「マリンちゃんが残ってくれて良かった」。支えになったのはファンの声だった。後輩に自身の経験を伝える自覚も生まれた。
振り付けなどの技術面からファンへの心配り、日常生活の立ち居振る舞いと、教えたいことはたくさんあった。時に厳しく後輩に接するのは今も変わらない。
ただ当時はそうした関係性をファンが感じ取っていた節があった。「マリンとほか8人と思われている」。先走っていた自分に気付かされた。「イエナが一列のグループとなって、同じ足並みで進むにはどうすればいいだろう」
見つけた自分なりの答えは「初心に帰ること」。初めてファンと接し、笑顔を見た日のこと。ライブで名前を呼ばれた日の感激-。「みんなと同じ目線で活動したい」。原点回帰で壁を乗り越えた。
この春、4年7カ月の活動を終え、星へ帰る。27日に控えるラストステージを前に練習を重ねる毎日だ。後輩たちに受け継いでほしいのは「誰からも憧れられる存在に」。かわいいアイドルとして、こどもから大人まで幅広い世代から愛されてほしいと願う。
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