明石の「日本一」今年こそ 歴史的不漁から1年…漁師たちの祈りは届くのか

2022/07/15 05:30

 7月に入り、兵庫県の明石ダコの水揚げが本格化している。昨年は瀬戸内海全域で記録的なマダコの不漁に見舞われており、漁業関係者らは今年の豊漁を祈りつつ漁を続けている。 関連ニュース 人気駅弁「ひっぱりだこ飯」 主役のタコ、史上最悪の「兵庫県明石産」不漁につき県外産にシフト 明石でなぜ「きしめん」? 玉子焼に負けない隠れソウルフード 始まりはスパゲティ専門店 【動画】海にちりばめられた星、星、星 但馬地域でイカ釣り漁最盛期

 明石ダコは、明石海峡の早い潮流にもまれて筋肉質になり、身が引き締まっていることが特徴。底引き網漁を中心に、タコつぼ、釣りなどで漁獲される。
 水揚げ量は明石市が日本一とされるが、近年は漁獲量が低迷している。禁漁区の設定や、海の栄養塩を増やすなど取り組みを続けてきたが、2021年は前年比で4分の1と歴史的な不漁に見舞われた。
 タコつぼ漁に出ている林崎漁協の冨田芳美さん(57)。今シーズンの漁獲見通しは分からないとしつつも「量も少ないし、小さいタコが多い」という。また物価高の影響で燃料も値上げされている。「今のままでは、漁師の収入だけで家族を養うのは難しい」と、厳しい状況を語った。(有冨晴貴)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ