地域に愛され20年「パン工場なないろ」が移転、再オープン こだわりの味、お手頃価格で人気

2022/08/16 05:30

約20種類のパンを販売している「パン工場なないろ」=明石市硯町1

 NPO法人福祉苑リーベの会が運営するパン店「パン工場なないろ」が、兵庫県明石市硯町1に移転し、リニューアルした。就労継続支援B型事業所として通所者がパン製造から販売を担い、地域に親しまれる味を届けている。(川崎恵莉子) 関連ニュース 「安すぎると売れない」神戸のスイーツ激戦区 パンの残り、高校の学生食堂で格安販売 翌日に半額以下70円均一、フードロス削減へ 鳥の形をしたパンが話題「優しさが届きますように」 店主は戦火キエフのパン屋をリスペクト


 パン店は、電子部品組み立てなどを行う「にじ作業所」に加え、山陽西新町駅前に2000年にオープンした。今春にパン店、にじ作業所、グループホームを一括して硯町に移転し、新たな店舗を構えた。
 店ではパン職人と一緒に知的障害がある通所者らが働いている。同法人の内藤幸雄理事長(67)は「障害があっても仕事は仕事。味にはこだわり、おいしいものを提供したい」。国産小麦や無添加素材を使い、1日数百個を製造。オープン以来20年間パン作りを担当する通所者もおり、着実に技術を磨いてきた。
 パンは150円前後と手頃な価格で、食パンやあんぱん、クロワッサン、チキンバーガーなど1日約20種類が並ぶ。市内の福祉施設や地域交流拠点「藤江駅前オアシス」などで移動販売も行い、広く人気を集める。
 再オープンから約1カ月がたち、新しいお客さんも増えているという。内藤理事長は「地域の方々に応援をいただきながら店を続けてきた。これからもたくさんの人に味わってもらえたら」と話す。
 午前9時半~午後4時(月-金曜)。同店TEL078・925・7716

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