種として無重力空間に37日滞在 帰還後育った「宇宙タマネギ」のお味は?
2022/07/07 05:30
宇宙に行った淡路島産タマネギの栽培収穫報告会で、試食に臨む関係者=南あわじ市八木養宜中
国際宇宙ステーション(ISS)内に37日間とどまった、兵庫県の淡路島産タマネギ種子の栽培と収穫の報告会が5日、南あわじ市八木養宜中の淡路農業技術センターであった。宇宙へ出た約1250粒のうち、約100粒を栽培して約80個のタマネギができた。今後、一部を母球にして種子を増やし、地元の名物にする計画という。
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種子は、1960年代まで全国で栽培されていた島生まれの品種「淡路中甲高黄」。昨年6月、東日本大震災の被災自治体などが寄せた食物の種や酒の酵母とともに、宇宙へ打ち上げられた。
ISSで保管後、メキシコ湾に帰還し、輸送などを経て淡路島に戻った。同センターで順調に育ち、今年6月中旬に収穫した。つり小屋で乾燥させている。
栽培を担当した同センター専門研究員の小林尚司さんは、「宇宙空間への滞在で何らかの変化が生じていることも考えたが、特に問題なく成長してくれた」と報告。守本憲弘市長ら4人が、現在の島内の主流品種「ターザン」と食べ比べ、「生は中甲高の方が甘い」「宇宙の香りがする」などと会話を交わした。
約20球を11月下旬ごろから母球として定植し、来年7月ごろに種子約2万粒の採取を見込む。その後は希望農家を募って栽培してもらい、名称を決めた上で、「宇宙に行ったタマネギ」として直売所などで販売することを目指している。(西竹唯太朗)