島の野菜でラタトゥイユ販売までの回り道 大学がオンライン→日本料理店で修業→休学して淡路へ
2022/08/27 05:30
自信作「無水ラタトゥイユ」の販売会を開く平原元気さん=美菜恋来屋
淡路野菜のうまみを凝縮した「無水ラタトゥイユ」の販売会を、長期インターンシップ(就業体験)で淡路島に滞在中の大学生平原元気さん(22)が27日、兵庫県南あわじ市八木養宜上の農畜水産物直売所「美菜恋来(みなこいこい)屋」で開く。野菜から出る水分だけで調理するため濃厚な味わいといい、「島の野菜の魅力再発見を」と話す。(内田世紀)
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平原さんは東京出身。立教大経済学部に進学したが、新型コロナウイルス感染拡大で授業がオンラインになり、日本料理店で働いて調理師免許を取った。さらに実践の場を求め、休学して淡路島へ。今年2月から島内のハンバーガー店で働く。飲食店運営を学び、農家とも交流した。
ラタトゥイユは南フランスの郷土料理。夏野菜を煮込むのが一般的で、さまざまな料理に応用される。平原さんは、「淡路島の野菜の味がストレートに伝わる」と試作を重ね、自信のレシピを作った。
タマネギやトマト、ニンジンやズッキーニなど10種を同直売所で調達。これまでに4回、同直売所前にキッチンカーを出して試験販売した。「ヘルシーだけどおなかいっぱいになる」「野菜だけでも十分満足」などと好評だったという。
インターンは大正大(東京)発の事業支援拠点「淡路ラボ」(淡路市志筑)の紹介だった。今月末に約6カ月の期間を終え、復学する。「淡路島で体験したことの集大成。ぜひ味わってほしい」と、最後の販売を準備している。午前10時~午後2時。1パック500円。目玉焼きを乗せたラタトゥイユ丼は700円。