文学座、T・ウィリアムズ代表作「ガラスの動物園」「欲望と-」 関西で10、11月上演

2022/10/14 15:08

「欲望という名の電車」の稽古での高橋正徳(右)と山本郁子(宮川舞子さん撮影)

 文学座(東京)が今秋、テネシー・ウィリアムズの代表作を関西で続けて上演する。高橋正徳の演出で、「ガラスの動物園」(10月20日、大阪・八尾市文化会館)は3年ぶりの再演、「欲望という名の電車」(11月12、13日、尼崎・ピッコロシアター)は満を持しての挑戦となる。高橋は「やればやるほど発見がある」と、戦後アメリカ演劇の名作が内包する現代性を掘り下げる。 関連ニュース 神戸の市民劇団どろ 岸田国士戯曲「紙風船」など上演 13、14日に神戸の新長田小劇場 <まちを舞台に 県立ピッコロ劇団の30年>(上)地方発の公立劇団 未来へ地域文化の土壌耕す 「ロボット」発祥の戯曲上演 23~25日、芸文センターでピッコロ劇団 チェコの劇作家、カレル・チャペック作

 「ガラス-」は、主人公トムが追想する父親不在の家族の物語。内向的な姉ローラと、理想を押しつける母親アマンダは「今で言うと引きこもりと毒親」で、「われわれの抱える人間関係の問題に直結している」と指摘する。一方、ローラの青年ジムへの恋は積極性を強調。繊細なローラ像にとらわれず、「どれだけすてきに変化させていけるか」に熱を注ぐ。
 「欲望-」は対照的に、「強烈なエネルギーを内包した闘争劇」と高橋。大農園育ちの未亡人ブランチは没落して、妹夫婦のアパートに身を寄せるが、工場労働者の義弟スタンリーとぶつかり合う。マッチョに描かれがちなスタンリーだが、「ポーランド系移民で帰還兵という寄る辺なさ」に注目することで、「過去をよりどころとするブランチの悲しみとの対比が強く出るのでは」と演出案を練る。
 文学座のカリスマ・杉村春子の当たり役だったブランチに山本郁子、スタンリーに鍛治直人(芦屋市出身)を起用した、35年ぶりの劇団公演。高橋自身、杉村没後の入団で「過去の上演に縛られず、自由な読みができる」と財産演目に新たな息を吹き込む。
 「ガラス-」は一般前売り4200円、25歳以下千円(TEL072・924・9999)、「欲望-」は一般4500円、高校生以下2千円(TEL06・6426・1940)。
(田中真治)

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