初夏の住宅街にヒメボタル 愛のまたたき、夜彩る

2021/05/17 05:30

住宅街の薄闇で明滅するヒメボタル=14日夜、川西市加茂2(8秒間露光)

 ヒメボタルの求愛行動が、兵庫県川西市加茂2の住宅街にある竹やぶでピークを迎えている。民家の明かりがほのかに漏れる午後8時前、地上で雌が光り始めると、雄も呼応するように薄闇を浮遊。黄金色のまたたきが初夏の夜を彩っている。 関連ニュース 尼崎市で新たに26人感染、1人死亡 新型コロナ 三田市、ワクチン接種の予約方法変更 ネット受け付け7割に 【速報】西宮市で2人死亡、8人感染 クラスターの高齢者施設、24人目の感染

 ヒメボタルは、水辺を好むゲンジボタルと違って陸地で暮らし、光線は描かずにチカチカと明滅する。体は10ミリ未満と小さく、飛べない雌は草むらにいて、飛んでくる雄を待つ。
 川西自然教室の田中廉代表(74)によると、加茂地区では住宅地の拡大などの影響で生息地は減っているが、今も丘陵地の周辺など数カ所で姿が見られる。今年は例年より出現するのが早かったため、見頃は20日ごろまでとなりそうだ。
 田中代表は「環境の変化でパタッと姿を消すこともある。いつまでも愛(め)でられるように見守りたい」と話す。(大田将之)

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