子ども主役に描く「純粋さ」 小磯良平のひ孫の澤村さん原画展 住吉で28日まで
2022/08/20 17:09
子どもをテーマにしたポストカードの新作発売に合わせ、原画展を開いている澤村はるなさん=神戸市東灘区住吉本町2
洋画家小磯良平(1903~88年)のひ孫で日本画家の澤村はるなさん(35)=京都市=が、ポストカードの新作発売に合わせて、JR住吉駅近くのインテリアショップ「W・I・S・H(ウィッシュ)」で原画展を開いている。子どもを主役にしたシリーズで、日常のいきいきとした表情のほかメルヘンチックな世界観も自在に表現した約20点が並ぶ。28日まで。
関連ニュース
小磯良平と武田薬品6代目 住吉での親交が生んだコレクションの特別展 六アイの小磯美術館 9月まで
小磯良平が描いた女優八千草薫 純粋さや清楚さそのままに お宝写真も展示 宝塚ホテル
小磯の名画「化粧する舞妓」モデルの女性、30年ぶりに絵と再会 神戸
澤村さんは神戸市東灘区出身で、2011年に兵庫県展日本画部門の大賞、13年には雪梁舎フィレンツェ賞展で大賞を受賞。中学高校の美術教師を16年に退職し、制作を続けている。
「大人になってつい忘れがちな純粋さを思い出させてくれる」と、何げない子どもの日常をテーマに絵筆を執る。18年から展開する「こどもの詩」シリーズでは「見た人がほっとする」をコンセプトに、顔彩や水干絵の具など発色の良い画材も駆使し、明るいタッチに仕上げる。
四季折々の行事などを切り取ってきたシリーズのラインナップに今回、新たに「お祝いごと」を中心とした5種類のデザインを加えた。バースデーケーキを手に大きなプレゼントの箱に腰掛ける男の子のイラストと、靴下にクリスマスプレゼントを入れる小人たちの作品は、それぞれ「贈る側も受け取る側も『ありがとう』の気持ちを乗せる」様子をイメージしたという。
これらの原画の他、幼稚園児の息子と娘のしぐさを実際に観察して描いてみたといういちごジャム作りの場面など、まだポストカードに製品化していない作品も紹介する。
ポストカードは1枚165円で、20日に発売した新作絵本「わたし かっこいい?」とともに会場で販売。個展は午前11時~午後6時(最終日は同5時まで)。火、水曜休み。観覧無料。ウィッシュTEL078・856・2123
(井上太郎)
→「東灘区のページ」(https://www.kobe-np.co.jp/news/higashinada/)