「寅」のこけし、姫路独楽職人の技術で 来年の干支製作、限定販売

2021/11/19 05:30

姫路独楽の技術を生かして作った「寅」のこけしを持つ村岡正樹さん=姫路市南駅前町

 伝統工芸品「姫路独楽(ひめじごま)」の職人村岡正樹さん(55)=兵庫県姫路市=がその技術を生かし、無垢材(むくざい)から彫り出した来年の干支(えと)「寅(とら)」のこけしが完成した。大小51個あり、JR姫路駅前の名産品店「播産館」で限定販売が始まっている。干支こけしは2016年の「申(さる)」から作り始め、来年が折り返し地点。「一度走りだしたからには12種を完走したい。元気で作り続ける」と志を新たにしている。 関連ニュース 「丑」の雑学いくつ知ってた? 兵庫県立図書館が冊子作成 姫路・鳥インフル 動物園などウイルス遮断の対応追われる 消毒、催し中止 姫路で発生の鳥インフルエンザ、「H5N1型」の高病原性と確認

 白く滑らかな米ヒバを電動ろくろで削った本体に、丸い耳を付けた。体には中国で縁起がいいとされる逆さの「福」の字。村岡さんは「来年は『壬寅(みずのえとら)』で、陽気をはらみ、春の胎動を助ける意味があるとか。コロナ禍から復活する年になってほしい」と話している。
 村岡さんと、着色を担当した近くの絵付け作家中川久子さんは共に大のプロ野球・阪神タイガースファンといい、「別の念も二重にこもっているかもしれません」とほほ笑む。
 大(直径8センチ、3850円)を18個、小(同6センチ、2530円)を33個制作した。播産館TEL079・289・2835
(上杉順子)

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