「指導だという思い込み、事実確認も報告もせず責任痛感」 城陽小暴言・体罰問題で校長が初の会見

2021/12/25 05:30

問題発覚後、初めて公の席で取材に応じた城陽小の湊泰宏校長=姫路市役所(撮影・大山伸一郎)

 兵庫県姫路市立城陽小学校の特別支援学級の元教諭(39)=懲戒免職=が暴言や体罰を繰り返していた問題で、同小の湊泰宏校長(2020年度は同校教頭)が問題発覚後、初めて会見した。主なやりとりは次の通り。 関連ニュース 特別支援学級での体罰告発メモ入手 「必死の思いで打ち明けたのに…」つづられた苦悩 「指導の範疇と思い込んでいた」 姫路市立小特別支援学級の暴言体罰問題 管理職の認識の甘さ「事なかれ主義」を指摘 姫路・城陽小の暴言体罰、検証委が意見書


 「被害に遭った児童や保護者、支援員を含め地域の多くの方につらい思いとご迷惑をおかけし、大変申し訳ない」
 -管理職の責任を指摘されている。
 「管理職として適正な対応ができておらず、その通り。事実確認せず市教委への報告をしなかったところに大きな責任がある」
 -今年6月まで市教委に報告しなかった。
 「それまでは(体罰・暴言ではなく)指導だという思い込みがあった」
 -元教諭は「威圧的」という保護者の声もある。
 「厳しさを持っているとは思っていたが、怖いとまでは感じていなかった」
 -「事なかれ主義」があったのでは。
 「そういう思いはない」
 -元教諭の悩みを聞いたことがあったか。
 「悩みを聞いたことはあまりなかった。仕事熱心で担任を任せても大丈夫だと思っていた。もっと話を聞くべきだったが、私の力不足。(メンタルヘルスの不調については)毎日顔を合わせ、様子を見るだけで安心していた」
 -特別支援学級に「厳しい指導」は違和感がある。
 「(身体的な)行動で児童を制止するのは注意してきた。特別支援担当にふさわしくない、とまでは思わなかった」

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