回転ずし店内で心臓マッサージ、高齢女性を救う 元看護師ら4人に善行賞

2022/06/20 05:30

しらさぎ賞を贈られた(前列左から)山口久美さん、奥本晋也さんと直美さんの夫妻。後列右は長谷川雅英さん=姫路市余部区下余部

 飲食店で倒れて心肺停止になった高齢女性を連携して救命したとして、兵庫県姫路市は19日、善行賞「しらさぎ賞」を4人に贈った。同県上郡町の奥本晋也さん(39)直美さん(41)夫妻、同市の山口久美さん(66)、同市の長谷川雅英さん(67)が揖保川河川敷での消防団訓練会場に招待され、そろって賞状を受け取った。 関連ニュース タカラヅカ観劇中に心肺停止 大劇場職員ら命救う 「心肺蘇生法、分かるのでやります」 中3男子が意識不明男性の命救う 小5女児が意識不明の女子高生救う「無事でよかった」

 5月12日昼、同市大津区の回転ずし店で70代の女性客が倒れた。その直後に近くの席に座った奥本さん夫妻が女性を長いすに寝かせて呼び掛けたが意識がなく、元看護師の山口さんが加勢。脈拍が確認できなかったため気道を確保し、胸部圧迫の心臓マッサージを始めた。
 整体院を経営する長谷川さんも交代で加わって続けるうちに、自発呼吸が戻っていった。間もなく到着した救急隊員に山口さんが状態や実施した措置を伝達した。女性は入院し、翌日意識が戻ったという。
 贈呈式で網干消防署の前田益孝署長は「正しい措置で市民の命を助けていただいた」と感謝を述べた。奥本さん夫妻は「障害も残らず、無事でなにより。機会があれば心肺蘇生の方法を講習などで学びたい」と話した。(安藤真子)

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