“巣ごもり需要”で売り上げ2倍 激安家具店のネット販売
2021/03/22 05:30
ヤマソロ本社にある椅子などの商品。インターネットを通じて全国に販売されている=小野市下来住町
毎週100人以上の行列ができる「1円セール」など、家具の激安販売で知られるアウトレット家具店「BIGバリュー」を運営する「ヤマソロ」(兵庫県小野市下来住町)のインターネット販売事業が好調だ。新型コロナウイルスの感染拡大で、同社のインターネット販売サイト「アラモード」では、自社で開発した椅子やテーブルなどを販売。「1円家具」はないが、手頃な価格に加え、「巣ごもり需要」に合わせた商品が人気を呼び、昨年の売り上げは一昨年の約2倍に達した。(杉山雅崇)
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1928(昭和3)年に創業したそろばん製造販売会社「山本算盤店」をルーツに持つ同社。そろばんの需要低下から、玉のれん製造を経て家具販売に転身し、2011年には現在のアウトレット形式にくら替えした。赤字覚悟の「1円セール」で知名度を上げた。
アラモードは、05年に開設。テーブル、テレビ台など1600~1700種類もの商品を取りそろえており、人気商品のカラフルな椅子などは、ヤマソロが開発した自社製品だ。商品開発から宣材写真の撮影まで、ほとんどを下来住町の本社で行っているという。
コロナ禍では、外出自粛とテレワークの推進により、家具の需要が増した。同社のサイトでは、背もたれが大きく座りやすい「ゲーミングチェア」や、テレワークなどに使うテーブルが飛ぶように売れたという。
中でも、カラフルで小ぶりなオリジナル椅子「パンナ」は、アラモードが出店している通販サイト「楽天市場」のオフィス家具部門で、週間ランキング1位に輝くほどの人気商品となっている。
同社EC事業部の久保田彬恵さん(25)は「椅子などは元々私たちの強みだったが、コロナでさらに注目された。今後も、ニーズに合った商品開発を続けていきたい」と話している。