タレント副島淳さん「嫌だった身体的特徴が今、最高の武器に」幼少期のいじめ体験語る

2021/08/12 05:30

自身の生い立ちやいじめを受けた経験を語る副島淳さん=西脇市市民交流施設オリナス

 人権を身近に感じてもらおうと、兵庫県内の自治体が持ち回りで開催する「ひょうご・ヒューマンフェスティバル2021 in にしわき」がこのほど、西脇市下戸田の市民交流施設オリナスであった。タレントの副島(そえじま)淳さんが講演し、「違いは武器に」と題して幼少期のいじめ体験などを語った。 関連ニュース 障害ある次男に学んだ「命ほど重いものはない」 稲川淳二さん いじめで「人生どうにでもなれって」 18歳女子高生の夢と葛藤 性別変え2児授かった男性 苦難の人生告白

 副島さんは日本人の母と米国人の父を持ち、東京都大田区で生まれた。家庭の事情で転校した千葉県浦安市の小学校で、容姿の違いから、同級生に暴言などのいじめを受けた。「抵抗すると、向こうはもっと強い力で押し込めてくる」と我慢し、家では母親を責めることもあったという。
 中学に進み、バスケットボール部に入部したことで状況が一変。「『すごいじゃん』『応援するよ』という同級生の言葉に自己肯定感を覚えた」といい、外見に関する発言もユーモアを交えて受け流せるようになったという。
 バスケットボールは大学まで続け、黒人選手として映画にエキストラ出演したことで俳優の仕事に関心を持つようになった。「昔は嫌だった身体的特徴が今、最高の武器になった」と強調。「学校に行きたくなければ行かなくてもいい。『死』という選択肢だけは選ばないで」と呼び掛けた。
 フェスティバルは7日に開かれ、人権に関わる映画の上映やパネル展示などもあった。(伊田雄馬)

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