社が初優勝「センバツ出場にも期待」 詰めかけた保護者やOBら、堂々のプレーに拍手 秋季県高校野球
2021/10/03 05:30
初優勝し、笑顔で駆け出す社ナイン=明石トーカロ(撮影・吉田敦史)
創部73年目でつかんだ栄冠-。2日、明石トーカロ球場(兵庫県明石市明石公園)で行われた秋季兵庫県高校野球大会(神戸新聞社後援)の決勝戦で、社が5-2で神戸学院大付を下し、初優勝を飾った。大舞台でも堂々とプレーを繰り広げた選手たち。スタンドの保護者やOBからは惜しみない拍手が送られた。
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社は序盤でペースを握った。初回、相手投手の立ち上がりを攻め、4番打者の笠井康生捕手がレフトオーバーの適時二塁打で走者2人が一気に生還。続いて6番の芝本琳平投手も二塁手の頭上を越すタイムリーヒットを放ち、3点のリードを奪った。
同校野球部OBたちが観戦する中、OB会長の竹中和彦さん(58)は「先制点がとれて良かった」といい「試合前練習では選手も監督も動きが硬かっただけに、これで地に足が着いた」と胸をなで下ろした。
三回、神院大付が2点を返し、中盤は互いに無得点が続く硬直した展開。だが、再び均衡を破ったのは社だった。七回、一、三塁の好機で5番打者の勝股優太選手のスクイズで1点を追加。芝本投手も外角のボールに食らいつく中前打で5点目をもぎ取った。芝本投手の父、智裕さん(49)は「流れがいい。後は守り切れるよう、保護者も一緒に戦っていきたい」と力を込めた。
九回、最後の打者を打ち取った瞬間、マウンドに選手たちが駆け寄り、人さし指を天に掲げた。優勝旗を受け取る選手の姿を見ながら竹中さんは「選手の成長を感じた大会だった。センバツにも期待が高まる」と感無量の表情だった。(伊田雄馬)