野菜は「基本100円」 農家が月1回直売、地域で分け合う恵みと笑顔 小野
2022/09/21 05:30
「山田の里ファーマーズマーケット」に自慢の野菜を出品している地元の農家=小野市山田町
兵庫県小野市山田町の農家が、自分たちで栽培した農産品を月1回直売する「山田の里ファーマーズマーケット」が好評を集めている。地元の畑で取れたジャガイモや白菜、タマネギなどを同町公民館に持ち寄り、「1袋100円」など格安で販売。住民は「山田町の人たちと月イチでワイワイできる場所。大切にしていきたい」と交流を楽しんでいる。(杉山雅崇)
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ファーマーズマーケットは、同町の各家庭で栽培している野菜の有効活用と、住民同士の交流などを目的に2016年5月に始まった。月1回のペースで順調に開催を続け、今年9月には累計83回に達した。
店頭に並ぶ野菜は季節によってさまざまだが、カボチャ1個100円、サツマイモ二つ100円など、価格は「基本100円」に設定。「住民同士で野菜をお裾分けし合う感覚の延長です。もうけは考えていません」と、自治会長の小林保正さん(69)は語る。
マーケットでは、住民同士の和やかな会話が弾む。住民の女性(77)は「みんなでおしゃべりして、ほっこりして。商売は置いといて、いいコミュニケーションの場になっている」と笑顔。小林会長も「もっと売れたらいいとかはないんです。地域みんなでつくってきたこの楽しい場を続けられたらうれしい」と話している。
10月の開催日は9日で、午前9時開店(商品がなくなり次第終了)。サツマイモやカボチャ、米などが並ぶ予定。