多文化共生センターひょうご 地域再生大賞優秀賞に

2021/03/11 05:30

神戸新聞社の高梨柳太郎社長(左)から表彰状を受け取る「多文化共生センターひょうご」代表の北村広美さん=神戸市中央区東川崎町1

 神戸新聞など地方新聞46紙と共同通信社が設立した第11回地域再生大賞で、優秀賞に選ばれた「多文化共生センターひょうご」(神戸市東灘区)の表彰式が10日、神戸市中央区の神戸新聞社であった。市内に住む外国人の生活相談に応じる代表の北村広美さん(56)は「小回り良く、その時々のニーズをキャッチするのがモットー」と話し、高梨柳太郎社長から表彰状を受け取った。(小谷千穂) 関連ニュース 通学路、県道なのに砂利道のまま…ガタガタ、真っ暗「せめて街灯を」 神戸 神戸で新たに89人感染、2回目の宣言解除後で最多 新型コロナ 樹齢300年のイトザクラ、「治療」で元気に 有馬・善福寺

 同賞は地域活性化に取り組む団体を支援しようと、2010年度に創設。本年度は新型コロナウイルスの危機を乗り越える活動をテーマに50団体が推薦された。大賞には、市民や企業から募った資金を子育てやまちづくりに配分している「佐賀未来創造基金」(佐賀市)を選んだ。
 同センターは北村さんが00年に立ち上げた。かつて国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊としてセネガルに3年間滞在した際、現地で親切にされて暮らしやすかったことから「日本人も外国人に同じようにしたい」と考えた。
 工場の外国人労働者が多い深江地区に拠点を構え、行政や学校、市民から紹介された外国人らの相談に乗っている。内容は役所や医療機関の手続き、進学のサポート、電車の乗り方の紹介などさまざま。スタッフ4人が英語やフランス語、中国語などを駆使して対応に当たる。
 昨年は、日本人の生活習慣である手洗いや歯磨きを紹介する子ども向け絵本も出版した。高梨社長から激励を受けた北村さんは「受賞を糧に誰もが暮らしやすいまちづくりを実現したい」と喜んでいた。

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