“幻のヘビ”神戸の山中で発見 「自然守られている証拠」

2021/05/04 05:30

シロマダラを発見した松沼直冶さん=神戸市北区道場町生野

 「幻のヘビ」ともいわれるシロマダラが、神戸市北区道場町生野の山中で見つかった。市有害鳥獣捕獲班有馬支部に所属する松沼直冶(なおや)さん(46)=兵庫県宝塚市=が、わなの見回りの際に遭遇し、捕獲した。「開発が進む中、貴重な自然が守れている証拠」と喜ぶ。 関連ニュース マムシかと思った…幻のヘビ「シロマダラ」発見 主婦が3歳息子を守ろうとして捕獲 自宅の庭に“幻のヘビ”小3男児が捕獲「自然で元気に成長して」 小学生が“幻のヘビ”捕獲 ため池で発見

 シロマダラは体長40センチ~60センチ程度で、県版レッドリストでは「存続基盤が脆弱(ぜいじゃく)」とされるランクC。県立人と自然の博物館(同県三田市)によると、夜行性で比較的小柄なため、人の目につきにくいという。
 毎日のように、道場町周辺の山や農地に仕掛けたわなを見回るという松沼さん。いつも通り巡回していた4月22日、道場町の山中で、はがれ落ちたスギの皮の間に、体長40センチほどのヘビを見つけた。
 松沼さんは、幼い頃から生き物が大好きで、動物図鑑を愛読していた。斑紋などの特徴から一目でシロマダラと分かったといい、「近所の子どもたちにも見せてあげよう」と捕まえた。
 トカゲやカエルを餌として飼育しているが、発見場所で逃がすか、動物園への寄贈を検討しているという。松沼さんは「道場町には日本の原風景がある。次世代の子どもたちに残さないといけない」と話していた。(大橋凜太郎)

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