困窮の子育て300世帯に食品配送 2団体と神戸市 年度内に計4回配送
2021/08/28 05:30
困窮する子育て世帯に送る菓子を袋詰めしたり、段ボールを組み立てたりする大学生ら=神戸市中央区小野浜町
2団体と神戸市が協力し、新型コロナウイルスの影響で困窮する子育て世帯を支援する取り組みで、企業などから寄せられた食品を送る市内300世帯が抽選で決まり、このほど発送に向けた作業が行われた。年度内に計4回配送する活動の第1弾。27~29日に各家庭に届けられる。
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2団体は、産官学の「BE KOBE ミライPROJECT」(神戸市)と認定NPO法人「フローレンス」(東京都)。無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用した「おやこよりそいチャット」で困窮世帯の生活相談に乗り、食品を送る。市は食品を提供したり、案内チラシを児童扶養手当の現況届に同封したりして協力している。
2日開設した同チャットには18日時点で3655人が登録。フローレンスのスタッフがチャットで経済苦や就労、子育てなどの相談を受け、給付金や貸し付け、支援団体を案内する。食品の配送希望には3173世帯から応募があった。
食品の送り先は抽選で決定。24、25日に「BE KOBE-」の担当者や大学生が即席麺や菓子、野菜などを段ボールに詰めた。
抽選に漏れた約2900世帯には、市が主導する別の支援事業を紹介。企業からの寄付やふるさと納税の仕組みで調達した食品を市内12地域の支援団体から手渡す事業で、同チャットでも情報提供している。
食品配送は10、12月、来年2月にも実施。それぞれ600世帯に送る予定だ。(初鹿野俊)