柔道の阿部詩選手「五輪は緊張して地に足が着いてなかった」 神戸栄誉賞贈呈式
2021/11/12 05:30
自身の等身大パネルと並んでポーズを取る阿部詩選手=神戸市役所
東京五輪の柔道女子52キロ級で金メダルを獲得した阿部詩(うた)選手(21)=日体大、夙川高出身=が11日、神戸市役所を訪れ、久元喜造市長から「神戸栄誉賞」を贈られた。
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「東京五輪は(試合の)3日前から緊張して、当日は地に足が着かないくらい、フワフワする感覚だった」と阿部選手。1回戦を終えてから冷静に戦えたとし、決勝は「ここで人生を変える」と強い決意で臨んだという。
久元市長が「いろんな技を繰り出すのは、一瞬の判断ですか?」と尋ねると、「試合中は頭で考えることはなく、練習してきたことを基に体が勝手に反応して無意識で動く感じです」と説明。「決勝の相手は1度負けた経験があり、よく研究していたので、相手の技に対応し、最後の寝技につなげられた」と振り返った。
「年末年始くらいしか地元に帰る機会はないけれど、神戸は一番リラックスできる場所」。今回の凱旋はわずか数日間だが、行きつけのお好み焼き屋などで、地元の人たちが金メダルを喜んでくれたことがうれしかったという。
同賞は神戸ゆかりの五輪やパラリンピックのメダリストに贈られ、阿部選手で22人目。兄で東京五輪柔道男子66キロ級金メダルの阿部一二三選手(24)=パーク24、神港学園高出身=の表彰も今後予定されている。(長谷部崇)